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清和幼稚園

Seiwa Kindergarten, Kochi City, Kochi Pref., Japan

子ども自ら発見する空間

高知市に建つ狭小な都市型幼稚園。限られた室内空間を豊かにすることで、自発性を育てる保育・教育空間をデザインした。待機児童がほぼいない高知市では、幼稚園としては経営戦略のために他施設との差別化必要があった。一方、保護者からは安全安心の空間や子どもの感受性アップ等の要望があった。私たちデザイナーはそれぞれの立場を代弁・翻訳し、デザインに至った。

子どもたちが自ら「場を発見」して、多様な「場を創る」ことができ、それぞれの活動が共存できることを、設計者として意図した。常に身近に地元の自然を感じることができるよう高知県産ヒノキ材やスギ材を活用し、丸・正方形・五角形などの幾何学をモチーフとして空間を構成した。

従来の幼稚園児向け家具はプラスチックの既製品のため安価で汚れに強いが、いつも決められたカタチ、いつも決められた使い方しかできないものが多い。私たちのデザインした机や椅子は、自分たちで考え、自由に組み合わせることができる。みんなの顔を見ながら食事を楽しめる円形スタイル、椅子取りゲームができるイベントスタイル、黒板に向かって集中できる授業スタイル、少人数での保育にも対応した班活動スタイルに対応できる。一般的な長方形の家具とは違い、組み合わせ方によって様々な場面に適したカタチをつくることができるため、創造性や自発性を育てるツールとなっている。また、限られたスペースを有効活用するため机は折りたたみ可能とし、椅子にも持ち運びやすい工夫をすることで、園児だけでなく女性の多い保育士への業務負担にも配慮している。

1〜2歳児の保育において生活の中心であるトイレは、給排水や換気の関係からいつも部屋の外や隅っこへ追いやられがちである。そこで、あえてトイレを部屋の中心に設けることで、トイレの持つ「暗い」「こわい」といったマイナスなイメージを払拭する。園児が自分から「トイレに行きたい」と言える空間を作ることで、おむつはずれやトイレトレーニングにも効果的である。今までに見たこともない、空間の主役となるような、自発的に行ける見守りトイレを目指す。

もちろん、安全性能は万全を期している。狭い園舎内において子どもたちが出会い頭に衝突する事故などを防ぐため、階段や保育室は出来る限り見通しの良い空間としている。また、津波などの災害時や地域のイベント時には大勢の人々が利用する建物となるため、安全かつ可変性のあるデザインとしている。

概要

事業主:  学校法人清和幼稚園

工事概要: 室内設計、家具設計

所在地:  高知県高知市南万々110-2  JR土讃線円行寺口駅から徒歩4分

設計・監理:株式会社イチバンセン
      (担当:川西 康之 + 横田 賢治 + 姫野 智宏)

      株式会社井上建築設計工場

グラフィック:株式会社 Arigato Design Consulting(泉 薫平)
建築施工: 株式会社建築企画曽我 + 株式会社宮崎技研
家具製作: ばうむ合同会社

完成時期: 2018年(平成30年)3月​(第一期)、8月(第二期)

prized 受賞
NPOキッズデザイン協議会 第12回キッズデザイン賞2018
公益社団法人 国土緑化推進機構等 ウッドデザイン賞2018

 

→清和幼稚園公式サイト

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